長男を出産するまで、十年近く保育士をしていた私。
妊娠が分かると、周りの友達も夫も両親も、保育士さんなら安心だねと声をかけてくれました。
出産した産院の助産師さんたちも、私が保育士であるとわかると、それなら大丈夫だねと沐浴指導すら手抜きな気がする有り様。

経験は確かにありますよ。でも、初めて母親になったんです。不安だって人並みにあるんです。
でも、そんな不安を吐き出せないまま一ヶ月の里帰りを終えて自宅に戻りました。

夫は日中仕事なため、もちろん二人っきりの生活。我が子は可愛くて仕方ない存在でしたが、玄関近くの洗面所のないお風呂に入れ方を四苦八苦したり、慣れない土地に友達も近くにおらず、何だか孤独を感じることさえありました。
夫がいち早く私のそんな状況に気づいてくれたので、たくさん助けてもらって何とか育児していました。

育児が少し落ち着いた頃、マンションの上の階からの給湯管の漏水があり、引っ越しを余儀なくされました。
当時生後半年の子を抱えての引っ越しは大変でしたが、結果引っ越し先の近くの児童館でたくさんの友人に出合い、相談をしたりされたりしながら孤独を忘れて育児できるようになりました。
今も保育士の資格を持っているとわかると、子育て楽勝だねなんて言われたりしますが、保育士資格を持ってたって必死です。
24時間、家事をこなしながらの育児は毎日が戦争です。

母親はみんな初心者です!保育士だった私の育児体験でした。

育児休業と職場復帰

約10年の勤続、チェーン店の店長という役職、パートさんの休みを確保するための自分の休日出勤。
子どもができなくても、休みが少なくても…まあ、夫婦としてバランスよく幸せに暮らせればいいか…と、
子どもの誕生を諦めかけていた矢先でしたが、妊娠に際しては職場の仲間も喜んでくれて、
後任者もスムーズに引き継ぐことができて、安心して出産・育児に取り掛かりました。

育児休暇は体調的にも、経済的にも大変ありがたい制度ですし、今後の日本には欠かせないと思います。
最近では、一年以上の休暇を取得可能な職場も多いようですが、その頃はまだ「一年または一年未満」が主流で
私も決算月にあわせて8か月で職場復帰しました。保育園もスムーズに決まり、新生活スタート!と意気込んで
いましたが、いわゆる「乳児の急な発熱」には何度も職場に呼び出しがかかり、早退することが多かったです。
幸い、義母と同居している事と、主人の当時の仕事が午後なら休みをとりやすかった事で何とかやりくりできました。

しかし、その後、職場の移動があり、私の帰宅時間が夜10時を過ぎることも多々出てくるようになり、
子どもとの時間を優先して、仕事に関しては不本意ながら、自己都合による退職に迫られました。

私の場合はそれは最善の選択であったと、今でも後悔は一切していませんが、
もし育児休暇が一年以上でも、元の役職に戻れるか、それまでのスキルを活かした環境で働くことができるなら、
さらに、育児中という生活背景を考慮された、通勤距離の選択が自分にできるような企業であったら…、
多少は感じた「もやもや」した感覚は無かったのかもしれない…と思うことはあります。

働きながらこれから子育てをされる方には、育児にも仕事にも後悔のない
充実した時間を持てる、そんな社会を願ってやみません。