家族の食事を作る際に最も大切な仕事として、新鮮な食材を選ぶことを心掛けています。なぜなら、『子どもの味覚が完成するのは3歳まで』と多くの専門家の方々から教えていただいたからです。

手の込んだメニューではなくても、季節季節の様々な食材を買って来て、その日のうちに食卓に出すことを心掛けています。その結果か、我が子はスナック菓子などの間食を全くしない子になりました。大きな病気もせず、虫歯もありません。また、マヨネーズ・ソース・ドレッシングなどの調味料もあまり使わず、季節季節の食材の味を楽しみながら食事が出来る子になりました。

いつも、夏の終りにお米が新米に変わると、私が説明する前に『今日のお米は美味しいなあ』と言います。学校から帰って来ると、玄関から台所まで歩く間に、匂いで『今日の夕飯は○○やな』と言い当てます。色んな果物を混ぜ合わせてミキサーでスムージーを作った時も、混ぜ合わせた野菜や果物を言い当てました。

我が子ながら、15年で培った味覚には感心をしています。困ることもあります。『そら豆』の時期には、夕飯用に下準備をしたお豆を夕飯前に全て食べられてしまったり、『たけのこ』の時期には朝の忙しい時間に『焼き筍をする』と言って台所を占領されてしまったりします。

昨年、食材選びを大切にする和食が文化遺産にもなりました。食の大切さを理解する為には、食材への興味と味覚も大切です。教科書を読んで勉強できることではないので、私が教えてあげられる唯一の勉強と考えています。

楽しんで食べること

私が子どもの食事について気にかけていること、それは食事を楽しむということです。私の子どもは夫の連れ子で、一緒に暮らすようになるまでは毎日インスタント食品や店屋物を食べていました。一人で食べることも多かったからか、食事の時の集中力もありません。いつまでたってもだらだらと食べているのです。

そこで、一緒に料理を作ることにしました。ハンバーグの時は星やハートの形などを一緒につくります。オムライスの上には各々が自分の好きなものをケチャップで書きます。

一緒に料理をつくると、あとでごはんを食べるときにも話がはずみます。ちょっと形がいびつだったりするのも、料理と会話のトッピングになります。
この息子、今では立派な高校生なのですが、とにかく料理を作るのが大好き。最近では自分でもどうしたらおいしいものができるかと、料理の豆知識をみてはハンバーグに氷を入れて焼く、などの技を試みています。

餃子を作る時はみんなで包む、食べたいものは何でも自分たちで作ってみる、なんでも楽しんで取り入れる、それが息子が大きくなったいまでも家族の中にコミュニケーションをうみ出してくれています。高校生の息子とのこの食事の会話の多さ!我ながら幸せ者だなあと感じています。